最若手蔵元の成長日記

加登のひとりごと

 

今日は現在の日本酒の背景を加登なりの見解でつらつらと。

 

今でも若い人にも「日本酒は悪酔いする」「美味しくない」「罰ゲームの酒」という認識はあると思います。

僕も大学生の時はそうでした。

じゃあなんで日本酒にそんなイメージがあるの?って思うわけです。

 

ウィスキー、テキーラだってショットだったり、ゲームのお酒としての楽しみ方があるのにそんなイメージって少なくないですか?

日本酒だけなぜかマイナスのイメージが大きいと思うんです。

 

それはなぜか。

僕なりの見解ですが、第二次世界大戦中、戦後にも続いていた「三増酒」等の影響が大きいと個人的には思っています。

知っている方も多いと思いますが、三増酒とは、日本酒に糖類や酸味料等を添加して約三倍に増量することができたことから三倍増醸酒略して三増酒です。

戦時中、戦後の米不足もあり、かつ、当時は酒=日本酒の時代ですから、造らなきゃいけなかったわけですね。

そして通常の三倍にまで増量ができるから生産側もそれに拍車をかけてしまった。

大量生産、大量消費の時代です。

 

その時代を経験していない世代にもなぜか日本酒にいいイメージはあまりなかったりする。

お酒が飲める年齢になって「俺、日本酒だめなんだよね、悪酔いするから」って先輩が言ってたから

「よくわかんないけど、日本酒って悪酔いするらしい」→「俺も日本酒苦手なんだよね」の飲まず嫌いのイメージ先行パターンか、

飲み会の席で一気飲みさせられて嫌いになるパターンか。この負の連鎖が続いているからだと僕個人は思っています。

そしてそのイメージからなのか、アル添酒=美味しくない、悪酔いするというのもまた同じループになりそうで嫌だなぁと思ったりもしてます。

たまにアル添酒=三増酒と思っている方もいらっしゃるので…

 

「日本酒がおいしいから飲みすぎちゃって悪酔いする」「消費税が、酒税が上がったから消費者が離れた」という文献も読みましたが、僕は納得できませんでした。

お酒を飲む年齢になった時、日本酒=美味しいって教わってる人が一体どれくらいいるのか?

直近の過去の歴史からは、最初から日本酒=美味しいというイメージが付いて回るとは思えないんです。

また酒税のせいであれば真っ先に消費者が離れるのはビールだと思います。ビールには40%もの酒税がかかってますから。

けどビールは日本酒より日常的に消費されてます。日本酒の問題は、味がどうとか、酒税云々だけじゃなくてもっと根深く,意識の問題からだと思ってます。

 

だから日本酒の消費を増やすためには、誤解を解くためには、ただ単に酒のイベントをやるだけではなく、過去の歴史を振り返り、歴史と文化の両方を伝えていかなきゃいけないと思います。

僕が参加して、お話しさせて頂ける機会がある時はこの話をよくしています。何をやるにしても一番難しいのが意識改革です。

 

ただ今の自分たちの時代に売れればいいや、自分のとこの酒だけ売れるように話してればいいやと利益だけを追求すれば、僕の話していることは無駄でしかありません。PRタイムに自分たちの日本酒についてほとんど語らないわけですから。(もちろんうちのお酒は飲んでもらいたいですよ…!!)

利益だけを追求するなら、わざわざ会社をやめて東京から佐渡に移住して日本酒に関わる必要もないですし、極端なことを言えば、もっともっと利益率の高い業界で独立したほうがいいわけです。

僕は比較的早いうちから日本酒が好きになって、いろんな人たちに日本酒をもっと知ってもらいたくて、潜在的に、

 

「日本酒に対する意識改革」

 

をしたかったのかもしれません笑

今ブログを書いていてふと思いました。

 

お会いしたことはまだありませんが、僕は獺祭の桜井会長が大好きです。

桜井会長の著書も全て持ってます。

若い世代にも日本酒を飲むきっかけを作ってくれた、

あれ、日本酒って美味しいかも。

って思わせてくれたのはめちゃくちゃ大きいと思ってます。僕の周りでも獺祭から日本酒が好きになったという人はかなり多いです。(偉そうになってしまいましたが、そんなつもりはありません)

いつかお会いしたいなぁ。小さい酒蔵から様々な危機を乗り越えてきた会長とお話ししても恥ずかしくないよう、今はできることを精一杯やらなきゃですね!

いつか僕も日本酒文化に貢献できるように。