雅楽代シリーズの定番酒
限定品の方が飲みたいなぁ。季節酒の方が興味がそそられる…。とてもわかります。
しかし、私たちの思いは違います。
天領盃酒造は、通年商品であるこの定番3酒に強いこだわりを持ってます。
定番というのは、雅楽代を体現する/代表するシグネチャーモデルなんです。
限定品じゃないんです、ぜひこの定番酒を飲んでほしいです。
天領盃酒造が表現したい、伝えことの全ては定番の月華、鳴神、日和に注ぎ込まれてます。
雅楽代〜月華〜

「次世代の新潟淡麗」の中核を担う雅楽代シリーズの代表作
綺麗で軽く穏やかな「次世代の新潟淡麗」で表現したい味わいそのもので、
すべての雅楽代シリーズのお酒が、この月華のレシピから派生してできています。
雅楽代シリーズの中核であり、根幹であり、最も注力したい作品です。
なので、「雅楽代を飲んだことがない」という方にはぜひ月華をお勧めします!
現在は、麹:山田錦、掛米:五百万石を使用していますが、R7BY途中から一本〆100%となる予定です。
使用している酵母はR6BYから901号→新潟県限定酵母であるTR8に変更。
10号系泡無し酵母になります。実は10号酵母はずっと使用してみたかった酵母で、僕の名前が仙一(1001)だから。というとてもくだらない理由でした。
しかし、いざ使用してみると雅楽代の酒質にとても合い、運命を感じています。穏やかな酸と優しいまろやかなテクスチャーになりやすい酵母で、まさに雅楽代が目指す酒質そのもの。そして1001号ではなく、新潟県限定酵母を選定した理由は、「次世代の新潟淡麗」を背負うという覚悟の意思表明です。
佐渡から、これからの新潟淡麗を代表する一本へと育てていきたいと思います。
雅楽代〜鳴神〜
「新潟淡麗辛口」の精神を最も表現した雅楽代シリーズの超辛口モデル
新潟清酒の代名詞「淡麗辛口」を強く意識し、グルコースを極限(0.2以下)まで削り、日本酒度+6~8ほどの雅楽代シリーズの超辛口モデルです。辛口がお好みの方や飲食店さん、お鮨や繊細な日本料理に合わせていただきたい作品です。
しかし、よくある超辛口のお酒と真逆のアプローチにより造っています。よくある超辛口はできる限り原価を下げるため高温で米を溶かす造り方ですが、鳴神は低温発酵で米を溶かさず、洗練された綺麗な香り/味わいの超辛口。そのため、辛口のお酒にありがちなアルコールの香りや刺激感を感じない設計となっています。
「これ辛口なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、今までの淡麗辛口の概念と一線を画す、丁寧に造りこんだ最も軽快で淡麗辛口な作品です。
現在は、麹:山田錦、掛米:一本〆を使用していますが、R7BY途中から一本〆100%となる予定です。
使用している酵母は901号。僕がお酒を造り始めた初年度から使用している一番使い慣れたパートナーです。そして、昨年、鳴神を製造していた時に、普段とは異なる吟醸香がするもろみが現れました。定期的にこのようなもろみが発生し、その度に分析に出しても良い結果は得られなかったのですが、今回、変異した酵母を発見することができました。
R7BYの造り始めに試験醸造を行い、良い結果が出れば自社酵母としてまずは鳴神から使用していく予定です。
雅楽代〜日和〜
新潟淡麗の概念を踏襲しつつ「新潟淡麗甘口」を表現した雅楽代シリーズの低アルモデル
新潟淡麗という伝統の「守」を大切にしながら、そこ「破」と「離」の意志を込め、再び自分たちの解釈で再構築した淡麗甘口の低アル原酒モデルです。
ブランドを立ち上げた2019年当初から製造しているこのお酒は、元々は僕の師匠である相原酒造さんの「雨後の月 特別純米」の美味しさに衝撃を受けたことが始まりです。
近年までは雨後の月を意識して製造していましたが、「次世代の新潟淡麗」を掲げてからはレシピを一新。月華をベースに「より軽やかに、より飲みやすく。モダンライトな新潟淡麗酒」をテーマにした作品となっています。年々グルコースは減らしていて、「新しい新潟淡麗」に則った低アルへと進化しています。
現在は、麹:山田錦、掛米:越淡麗を使用していますが、R7BY途中から一本〆100%となる予定です。
使用している酵母はR6BYから901号から変更になり、新潟県限定酵母であるG74。
9号系と10号系酵母を交配した酵母になります。思い入れのある901号と、これからの雅楽代を担うであろう10系酵母のTR8。そしてこの2つの酵母を配合してできたG74。
次世代の新潟淡麗の構築を目指す雅楽代の定番のお酒としてぴったりな酵母たちが新潟にある。この酵母の成り立ちを知った時は嬉しくて仕方がありませんでした。
雅楽代シリーズの限定酒
雅楽代シリーズの限定酒のテーマは「ワクワク感」。
見た目からも楽しめるラインナップに現在移行中です。
雅楽代は、順徳上皇に深い関わりのある名前です。順徳上皇が四季を楽しんでいる様子をイメージして、ボトルデザインを作成し、味わいからも日本の季節をしっかりと感じられるようなテイスト/テクスチャーを目指しています。
雅楽代〜雪下〜 (11月の限定酒)
「初冬の佐渡」の風景を瓶に詰め込んだ、冬限定うすにごりモデル。
雪下(ゆきわたり)とは、七十二候の「雪下出麦」(ゆきわたり てむぎのびる)から命名していて、「一面雪化粧の世界でも、雪の下には来たる春に向けて新しい命が育っている。」 という意味の大和言葉です。 年毎年試行錯誤を繰り返す天領盃が次のステージへ成長するための「最初の一歩」という意味を込め、 毎年最初にリリースする雅楽代の冬の限定酒です。
ほんのりとオリが絡んだうすにごりタイプで、初冬のうっすらと雪が積もり始めた佐渡を表現しています。月華のレシピをベースに、オリを絡めることでまろやかなテクスチャーをプラス。
現在は、麹:山田錦、掛米:一本〆を使用していますが、R7BY途中から一本〆100%となる予定です。
使用している酵母は新潟県限定酵母であるG74。
9号系と10号系酵母を交配した酵母になります。思い入れのある901号と、これからの雅楽代を担うであろう10系酵母のTR8。そしてこの2つの酵母を配合してできたG74。
独特の香りのする酵母で、スポーツドリンクのような爽やかで少し甘みのある香りが特徴です。
そこにオリが加わることにより、和梨のような香りと雪のような柔らかな口当たりがする初冬を表現した作品となっています。
雅楽代〜風花〜 (12月の限定酒)
「真冬の佐渡」の風景を瓶に詰め込んだ、冬限定活性にごりモデル。
風花(かざはな)とは、「風で吹き上がり舞う雪」という意味の大和言葉です。冬の風に乗り、雪が深く積もる佐渡の景色を感じてもらえるように命名しました。
しっかりとオリが絡んだ活性にごりタイプで、真冬の雪が深く積もった佐渡を表現しています。鳴神のレシピをベースに、多めのオリを絡めることでまろやかかつ、しっかりとした発泡感を感じられるスパークリングにごりです。
現在は、麹:山田錦、掛米:一本〆を使用していますが、R7BY途中から一本〆100%となる予定です。
使用している酵母は901号。鳴神同様、自社もろみから分離した酵母を使用していく予定で、R7BYの造り始めに試験醸造を行います。
そこにオリが加わることにより、和梨のような香りと真冬の厳しさを表現したドライなスパークリングとなっています。
雅楽代〜南風〜 (7月の限定酒)
「真夏の佐渡」の風景を瓶に詰め込んだ、夏限定軽快な超低アルモデル。
南風とは「夏に南から吹く季節風」のことさす大和言葉です。
陽気で開放的な夏の雰囲気を表現した夏の限定酒です。
ラベルの順徳上皇も、陽気な夏に誘われ舟の上で気持ちよさそう。
このイラストは佐渡の「とある伝説」に基づきデザインされています。夏の佐渡で、舟遊びをしていた順徳上皇が、立派な岩を見つけ、見惚れていると大事にしていた短刀を海に落としてしまいました。すると…続きはまたどこかで。
天領盃酒造の低アルコール原酒製造技術のすべてを注ぎ込んだ作品です。
アルコール度数は10.5度。真夏に軽快に飲めることを意識して設計しました。
白麹を使用した軽快な酸味と軽やかかつライトな甘みを感じられる、完全夏仕様の雅楽代です。
現在は、麹:山田錦、掛米:一本〆を使用していますが、R7BYから一本〆100%となる予定です。
使用している酵母は901号。鳴神同様、自社もろみから分離した酵母を使用していく予定で、R7BYの造り始めに試験醸造を行います。