天領盃通信 -第2号- 公開しました!
こんにちは!!天領盃酒造です。佐渡島では先日 雪が振り、冬本番らしくなってきました!みなさまも暖かくしてお過ごしください。 さて、今回は前回に引き続き天領盃酒造の歴史を紹介していきます!日本酒を片手に、ぜひお楽しみください! 天領盃酒造の今と昔 1980年代の日本酒界は、一言で表すと「大量生産時代」。 日本酒の消費量はピークとなり、全国的に「大量に造り大量に売る」そんな時代でした。 天領盃酒造の前身である佐渡銘醸も、その頃 大型設備による大量生産を行っており、当時の製造量の9割は、安価な普通酒が占めていました。今でも天領盃酒造の敷地内には、当時を彷彿とさせる大きなタンクや大型の機械が残っています。(蔵見学の際に見ることができます!) 🔽当時の精米機時代とともに日本酒市場は変化していき、2000年頃には「量より質」が重視され、従来の生産方式では対応できなくなっていきました。その結果、佐渡銘醸は経営破綻し、天領盃酒造として生まれ変わります。 その後、2018年から天領盃酒造が新体制となり、同時に酒造りの根本から改革が行われていきました。 大規模から小仕込みへ転換。自動管理から手作業での酒造り。佐渡の米や水にこだわった佐渡でだから造れる日本酒。そして徹底的な品質管理へ。 実は天領盃酒造では2019年以降、同じ製造方法で行ったお酒はひとつもありません!え?安定してないの??と思われたかもしれません。しかし、それは全て「もっと美味しくするための理論に基づいた挑戦」なんです。 もっと良くするためには?前回こうだったから次はこうしてみよう。ときには前の方がよかったのでは?ということもありますが、失敗から得た気づきや学びが、さらに次の成長につながります。 失敗を恐れず挑戦し続ける——それが今の天領盃の精神です。 誠実にお酒と向き合い、自分たちが信じる「美味しいお酒」を徹底的に追求し、皆様にお届けしていきます! 天領盃酒造の設備投資 お酒の品質や味わいに大きく関係してくる重要な設備。天領盃酒造は新体制になってから、毎年大きな設備投資を進めてきました。このコーナーでは、品質に大きな影響を与える設備たちを導入順に紹介をしていきます! 天領盃酒造では、お酒造りの工程の後ろから順に設備導入を進めてきました。それはなぜでしょう…? その理由は、どんなに良いお米を使ったり、良いお酒のもと(麹やもろみ)ができても、その後の工程の設備や環境が悪いと味や香りが落ちてしまう原因となり、結果として良いお酒ではなくなってしまうからです。その考えから、まずは完成したお酒の保存環境を整えるために、「コンテナ冷蔵庫」を導入しました! お酒を−5度で保存することが可能になり、特に生酒のような繊細なお酒も品質を落とさず、より良い状態をキープできるようになりました!このコンテナ冷蔵庫のおかげで、お酒をより安定した状態で、みなさまの元へお届けできています! 次回は「火入れ」での設備投資を紹介します。お楽しみに !! 天領盃酒造で使用する酒米紹介 お酒の大元となる酒米。酒米は、育った土地の気候や土壌といった風土も影響します。今回は、天領盃酒造で使用している佐渡産の酒米をご紹介します! 越淡麗 ▷米の特徴 「山田錦 × 五百万石」で開発溶けやすい。 ▷酒にしたときの特徴ふくらみ・上品な厚みのある旨味が出やすい。キレの良さも併せ持ち、バランス良くボディ感がありつつ透明感のある酒質になりやすい。 五百万石 ▷米の特徴 溶けにくく、淡麗酒向き新潟の淡麗辛口文化を支えた代表格。 ▷酒にしたときの特徴 スッキリした味わいで、軽快な酒質に。雑味が出にくく、キレの良い辛口に仕上がる傾向。 一本〆 ▷米の特徴 溶けやすく、粒が大きい。ピュアな甘味が特徴。 ▷酒にしたときの特徴旨味の厚みが出る。雑味が少なく、きれいな中にコクがある生酒でフレッシュ感・素直な味わいが出やすい。しっかり味のある食中向けにも好相性。 これらの特徴を参考に、造りたい酒のイメージに合うよう酒米を選んでいきます!酒米以外にも、水や酵母、温度などいろいろな工程がジグソーパズルのようにかけ合わさり、お酒が完成します! 今月のおすすめ酒 佐渡 純米大吟醸 佐渡の全てを注ぎ込んだ、「佐渡を飲む」一本。〈2025年(R7BY)の新酒出荷!〉 減農薬減化学肥料で作られた佐渡産五百万石を50%まで磨き上げ、新潟県限定酵母であるG9酵母を使用した、佐渡と新潟を表現したお酒です。 新潟らしく淡麗辛口タイプに仕上げていて、どんなお料理にも合わせやすい万能選手。ぜひ一度ご堪能ください! ▶...