〈製造ログ〉天領盃酒造 R7BY  雅楽代〜南風〜

加登のひとりごと。

佐渡も7月に入り、一気に蒸し暑く、夏感が増してきました。
と、佐渡にいますよ的なことを言ってますが、先月の佐渡滞在日数をカウントしてみたら10日しか佐渡にいない…。
4月、5月も似たようなもの。
内容としては、イベントや、海外出張、コンペティション、他県の蔵元さんを見学させていただいたり、お客様の来客で佐渡にいるものの夜は新潟などなど…。
毎月あっという間に日々が過ぎていき、最近は自分でもちょっと忙しいかも。と思うようになりました。

そして日々動いていると事務的な仕事や、経営的な思考をする時間が取れなくなり、どうしても夜中まで仕事をしてしまう。
これって、酒蔵を引き継いだ当初からずっと同じなんですよね。
もちろん、当初と比べてその内容は大きく変わりました。
当初は、人もいないし、自分が製造の全てを担っていたから製造〜出荷まで、全ての作業に常に入らないといけない。
だから補助金作成などの事務作業の時間を取れずに夜遅くまで仕事。
それが今は、当時と比べ比にならないほど製造量も出荷量も増えましたが、頼もしい蔵人達に支えられ、僕は作業にほぼ入っていません。しかし、さらなる大型の設備投資や、会社としての成長のための組織づくり、採用戦略、海外視察などなど、目の前のタスクをこなす忙しさではなく、10年、20年先を見た長期的な道筋を作る忙しさに追われています。本当はもっと実務を蔵人に任せないといけないと思います。僕は現場のリーダーから経営者へ。会社のフェーズが大きく変わろうとしています。

製造技術

昨年初リリースした南風。僕たちとしても自信作でした!
その分、今年の製造へのプレッシャーは大きく…

というのも、南風のレシピや製造経過がまだ確立されていないからです。
南風は去年、お蔵入り直前から大回復した、本当に奇跡的にできたお酒でした。
天領盃酒造にはいわゆる「低アルコール原酒」の造り方が3種類あります。(12〜13%のお酒がほとんど+他の蔵元さんも多く造っているのでこれくらいのアルコール度数はもう低アルではないと個人的には感じています)

1.普通にアルコールを上げていって13%くらいにする(日和以外の雅楽代)
2.一気に溶かして一気に冷却(日和の造り方)
3.相原酒造流の造り方(他社情報のため割愛)

南風はこの、2の造り方と3の造り方の応用を掛け合わせた、第4の低アル原酒の造り方となります!
そのためまだまだ造りが安定していないんです。
しかし、今年の南風もなんとかいい出来になったと思います! 出品酒を造る時よりも緊張しながら、慎重に造っていたと思います笑

そして、この技術が確立されれば、5%の低アルコール原酒や、もしかしたら3%とかの超低アル原酒!?も造れるようになるかもしれません。

これはまだまだどうなるかわからないです。
けど可能性は大いにあって、今期どこかで実験してみたいなと思っています!

テイスティング

上立ち香は、上品で穏やかな吟醸香。これはいつも通りですね。
今回の南風は、いつもよりもラムネ感が強い気がします。
より爽やかで軽やかな吟醸香が特徴的。

口に含むとアルコール度数の低さもあり、軽やかにみずみずしくも、まろやかで優しいタッチの味わいが印象的で、酸味は穏やか。そしてそのまま綺麗にフェードアウトしてくれて、後味も軽快な甘みがあり、去年よりも完成度はたかくなっていると感じます。
個人的にはかなり好きな味わいです。

このアルコール度数10%台のお酒は、今後の天領盃酒造にとって、大きな特徴のひとつになるかもしれません。

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